「1万円もらうとしたら、今もらうのと1年後にもらうのとどっちがいい?」
そう子どもに質問したら、なんと答えるでしょうか。どっちも同じじゃないの?と質問の意図がピンとこないかもしれません。
実は、同じ1万円でも「いつもらえるか」で価値が変わります。
この記事では、前回の金利の話を踏まえて、子どもにも伝わる形で現在価値を説明します。
金利を思い出してみよう
前回の記事で紹介した「お年玉を預けて1年後に1割増しでもらえる」方法を思い出してください。
- 今1万円を銀行に預けると、1年後には1万1000円になります。
- 1年後にもらう1万円は、1万円のままです。
でもなぜ増えたのでしょうか?
それは、お金に働いてもらったからです。お金は物やサービスを買うこと以外に、お金自身が働いて増やす(お金を使ってお金を稼ぐ)能力があるのです。
銀行に預けると、銀行はそのお金を使って他の人に貸し、利益の一部を私たちに返してくれるからです。
もっと実感しやすいように逆の計算をしてみます。
もし今 9,091円 を銀行に預けて年利10%で1年待つと、1年後には 1万円 になります!
(細かい計算式が気になる方は検索してみてくださいね)
💡つまり、1年後に1万円もらえる権利は、今の価値にすると9,091円 ということです。1年後にもらえる1万円は今もらえる9,091円と価値が同じなんですね。
お金の価値は「時間」で変わる=現在価値
お金は「金額」だけでなく、いつ受け取るか(時間)でも価値が変わります。未来に行くほど、同じ1万円でも、今の1万円と比べると価値が小さくなりがちです。
むずかしい式は不要。感覚でOK
大切なのは、今の1万円 > 1年後の1万円という感覚をつかむこと。これは現在価値と呼ばれる考え方です。
子どもが興味を持ってくれたら、親子で読書がおすすめ!
|
まとめ
- 「今の1万円」と「1年後の1万円」は同じではない。
- 金利のおかげで、早く受け取るほど価値が高い。
- お金の価値は時間とともに変わる(=現在価値)。
次回予告:インフレのお話へ
実は、お金の価値を変えるのは「時間」だけではありません。モノの値段が上がる(インフレ)と、同じ1万円でも買える量が変わります。次回は、インフレについて、子どもにも伝わる形で解説します。
📚 親子で伸ばす!金融リテラシー シリーズ
- 第1弾:【お金で人生もっとワクワク!】子どもの無駄遣いをどう防ぐ?親子で学ぶお金の基礎
- 第2弾:【お金で人生もっとワクワク!】家庭の資産を子どもに公開!お金の透明性で育つ力
- 第3弾:【お金で人生もっとワクワク!】子どもに伝える給料の違い|時給1000円と5000円で生活はどう変わる?
- 第4弾:【お金で人生もっとワクワク!】小学生に金利をわかりやすく教える!わが家の“お年玉銀行”実践法
- 第5弾:【お金で人生もっとワクワク!】今の1万円と1年後の1万円|子どもに伝える現在価値(この記事)

大丈夫。
いつも頑張っているあなた。
肩の力を抜いて、一緒に前を向いて歩んでいきましょう。
コメント